人それぞれの生き方考え方があるという事は当然です。
私の場合どうしてもシステム経営優先のやり方には抵抗があって、人を中心とした考え方があって初めて有機体としての会社組織が成り立つものではないか、何のための物質であり何のためのお金であるかに関して今一度人生における「仕事の原点」を考えるべきだと思っていました。
本来は人のために存在すべき経済が、経済のために人が存在しているというようになってしまってたように感じたわけです。
さて、引き続きチェーンストアについて私の現場体験からの報告です。
1980年代にはチェーンレストランの発展がみられます。いわゆるファミリーレストラン御三家という企業群がトップランナーとして業界をリードしていきます。
関東からは食品スーパーからレストラン事業へと転換してきた「すかいらーく」九州の雄であって大阪万博にて爆発的な売り上げを記録した「ロイヤル」そして、国内スーパーマーケットをけん引し関西のダイエーとしのぎを削ってきたイトーヨーカ堂系列のデニーズ」の御三家です。
一家団欒の食事の楽しさを彼らは一般庶民へ提供していきます。高度成長を支えてきた国民の多くが中流以上の生活を満喫していった時代です。
会社を経営するにあたってもレストランビジネスのうまみを考えれば頗る効果的な計数モデルが出現したわけです。
例えば粗利の高さは小売業の約3倍、立地は郊外の地代の安価な場所、強力なマネジメントシステムにより従業員はパート・アルバイトの主婦や学生が主力、これらを合わせると税前利益で売り上げ対比12%以上税引き後6%以上が可能になり同じく小売業の3倍以上という事になります。
という事は、利回りも良いため金融筋も積極的に投資を進めるというわけです。これらの現象は全国各地のレストラン企業化に拍車をかけ当時の「月刊食堂」の発行部数をも増やし、レストランチェーン化の波が至る所で巻き起こっていました。
店数がすべてを癒すとばかり出店競争が続く・・・出店が続くという事は仕事が増えるという事でもあり雇用環境も良くなり良い人材も増え従来のような旧態依然とした食堂業界が様変わりしていきました。
年月を経て、前述したように「成功の理由」がそっくりそっくり「失敗の理由」になっていきます。
スペシャリスト、マネージャーとワーカーという区別もだんだんとひずみを生じさせていきます。
続く・・・・
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