一人ひとりの人間が至った霊的成長レベルのことを「霊格」と言いますが、その霊格が死後の霊界での階層を決定することになります。霊の世界での生活が永遠であるのに対し、地上人生はほんのわずかな時間にすぎません。この事実は地上人生の目的が「魂を成長させて永遠の死後の世界に備えること」であることを示しています。地上におけるつかの間の人生によって゛永遠の世界゛での幸福が決定されるとするなら、地上生活を送る私たちは、何よりも自らの「霊的成長」を自らの人生の第一目標としなければなりません。人類にとっての重大な哲学のテーマの一つが「人間は何のために生きているのか?」というものですが、その答えは「魂の成長・霊的成長」という一言で言い尽くされてしまうのです。
しかし、現在の地球上には「自分の心を成長させることが人生の目的である」と断言する人はめったにいません。心の大切さを強調する人はいますが、霊的成長こそが地上人生の目的のすべてであると主張する人は稀有な存在であるといえます。
一方霊界においては一人一人の霊が自分の霊的成長を人生の最大目的とし、それを求めて歩み続けています。霊界人が霊的成長にかける熱意は地上人が物的資産獲得のために抱く執着など足元に及びません。それほど霊界では、霊的成長がすべての人々の願望となり、人生の目的そのものとなっているのです。この点で霊界人と地上人では、天と地ほどの違いがあります。
ではなぜ地上世界の存在があるのでしょうか、これこそが「神の意思」なのです
神は人間が成長を為すにふさわしい環境として地上世界を創造され、そこで生きていくための道具として肉体を与えられました。地上が霊界と比べて極めて粗雑で何をするにも困難な伴う場所であるのは、人間の霊的成長を効果的に促す場所として、神がそのように計画されたからなのです。
それこそが神の愛であり慈悲なのです。
こうした「神の愛・慈悲」の存在を私たち人類に伝え導いて下さる大指導霊といわれる方々がイエスであり、釈迦でありモーゼであるわけで時代時代にひそかに肉体を持たれ人として生きる道を教えて頂いていたという事を私たちは忘れてはならないのです。